えとせとら本棚

新しい本との出会いにわくわく。一冊の本から次の一冊へ。

<中瀬ゆかりのブックソムリエ2022>年寄りは本気だ: はみ出し日本論 :養老孟司、池田清彦 9月8日放送 

 

ニッポン放送あなたとハッピー!2022年9月8日放送分

新潮社の中瀬ゆかりさんが番組内のコーナー紹介した本と、お話をざっくりまとめて載せていきます。 番組はこちら!radikoでも聴けますよ!

毎回、話題の本が登場!さぁ、今週はどんな本と出合えるでしょうか?早速見て行きましょう。 

 

年寄りは本気だ: はみ出し日本論:養老孟司、池田清彦

■内容

「この国にはモノサシがない」――碩学のふたり、ブツクサと大放談! 「日本には人命尊重という概念がない」「有事になると希望的観測で動く」「損切りができない」……この国を動かす「空気」の正体を断じる。「SDGsはただのスローガン」「AIの予測はだいたいはずれる」「カーナビは人間の感性をダメにする」……流行りものにも物申す。84歳と75歳が、日本のほんとうの難題を語り尽くす。(Amazonより)

 

 

 

■放送内容

以下、番組内の話の要点になる部分を簡潔に載せています。

 

新日本論。いろんな角度から二人が日本を論じる。言いたい放題、怖いものなしなので、読んでいて気持ちがいい。あと解りやすい言葉で話している。

・二人の対談を本にまとめる話は4年前くらいから持ち上がっていた。途中、養老先生が病気で入院や、コロナで延びていた。やがてロシアやオミクロンなどもあり追加対談もすることになったという経緯がある。

・ちょいちょい虫の話など出てきて、そういうものをたとえとして上手く使っている。

物事の本質を握力強くがっつりと掴んでいる。長老の知恵も。

・読みながら忘れていた自分の知識を思い起こしてくれるような示唆に満ちたものがある。

・考えながら読むのですごく思考力が鍛えられる一冊。

・怖いものなし、叩かれてもいいよ。でもこれだけは我々死ぬ前に言わせてもらうよ、というスタンス。自分の言葉に責任を取っている大人の方たちの発言。

縦横無尽に語り合っているので、どこからでも、興味のあるとこから読んだらいいと思う。面白いです。

 

■著者について

養老孟司

1937(昭和12)年、鎌倉生れ。解剖学者。東京大学医学部卒。東京大学名誉教授。1989(平成元)年『からだの見方』でサントリー学芸賞受賞。著書に『唯脳論』『バカの壁』『手入れという思想』『遺言。』『ヒトの壁』など多数。池田清彦との共著に『ほんとうの環境問題』『正義で地球は救えない』など。(新潮社著者プロフィールより)

 

池田清彦

1947年、東京生まれ。生物学者。東京教育大学理学部生物学科卒、東京都立大学大学院理学研究科博士課程生物学専攻単位取得満期退学、理学博士。山梨大学教育人間科学部教授を経て、現在、早稲田大学国際教養学部教授、山梨大学名誉教授。専門の生物学分野のみならず、科学哲学、環境問題、生き方論など、幅広い分野に関する60冊以上の著書を持ち、フジテレビ系「ホンマでっか! ?TV」にも出演する等、テレビ、新聞、雑誌等でも活躍している。(「BOOK著者紹介情報」より                              

■感想

令和になってから本当にいろんなことが起こりすぎるほど起こる世の中。日々不安が絶えない中で、こうした先輩たちの話を聴くのは大切なことだと思わされた今日のブックソムリエ。お馴染みの養老先生と池田先生、どんな話をされているのか、この時代を乗り切るヒントや考えることの大切さなどを知れる一冊となりそうです。

それではまた来週!

 

★過去のラジオ棚はこちらです。

中瀬さんはこちらの番組でもエンタメ番付のコーナーをお持ちです。姉妹サイトうずまきぐ~るぐるで紹介してますので、合わせてお楽しみください。