えとせとら本棚

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【王様のブランチ・本】冲方丁さんインタビュー<マイ・リトル・ヒーロー>(2023年4月8日 )

 

本日の王様のブランチ・BOOKコーナーで紹介された本を紹介します。

王様のブランチ(2023年4月8日放送分)の、話題の本と著者のインタビューをまとめて掲載しています。

 

 

 

■マイ・リトル・ヒーロー:冲方丁

■内容

意識不明の息子からゲーム内に届いたメッセージ。息子を救うため、父はeスポーツの世界大会を目指す――
暢気なだけが取り柄の暢光は、事業を興しては失敗し、妻から離婚を言い渡される始末。離れて暮らす中2の息子と小3の娘とはオンラインで会うばかりで、オンラインゲームは最後の砦となっている。そんな中、息子の凛一郎が交通事故に遭い、意識不明に。悲しみに暮れる暢光だったが、ゲーム内で息子からメッセージが届き……ゲームを通して成長し、繋がっていく、新しい家族の物語。(Amazonより)

■冲方丁プロフィール

1977(昭和52)年、岐阜県生れ。1996(平成8)年『黒い季節』で角川スニーカー大賞金賞を受賞し、デビュー。2003年『マルドゥック・スクランブル』で日本SF大賞を、2010年『天地明察』で吉川英治文学新人賞、本屋大賞を受賞した。2012年『光圀伝』で山田風太郎賞を受賞。他の作品に『はなとゆめ』『十二人の死にたい子どもたち (文春文庫)』などがある。(新潮社著者プロフィールより)

■インタビュー

冲方丁さん:

この物語の要になったのは、(主人公)朝倉暢光に出会えたこと。

 

―――最初、ダメダメすぎるダメダメ男なんですけど、なんか好きなんですよね。

 

冲方丁さん:

正直ここまで、自分の心が育つ物語になると思わなかった。僕が暢光に感謝している。

 

―――私も実はゲームをめちゃくちゃする。これあるある!、やられる気持ち、わかるとか、感情移入しました。

 

冲方丁さん:

ゲームは社会生活の濃密な部分の凝縮。トライ&エラーをひたすら繰り返すことによって、子どもたちも大人も、ゲームって同じ体験ができる。今まで全然歯が立たなかったものに対して、可能性を感じはじめたりする。

 

 

底なしにのんきに人を信じてしまう、それ自体チカラだということにも気づく。誰かのことを100%信じてあげるチカラ。暢光の成長、気づきに従って周りも成長していく。

 

「マイ・リトル・ヒーロー」のテーマは「和解」です。助け合う、信じ合う、支え合う、人間としてものすごい基本的なもの。腹が立つからといって排除すれば、それで社会が良くなるわけではない。より多くの和解が出来た人ほどこうやって目標に辿り着けるというメッセージを込めています。

 

*暢光の信じるチカラが奇跡を呼び、物語を怒涛のクライマックスへ導いていく。

信じること、許すことの大切さに気付かせてくれる物語です。

 

■ひとこと

  

 非常にメッセージ性の強い作品なのだろうなーと、インタビューを聴き感じました。この作品のテーマである「和解」と、「ゲーム」がどう絡み合うのか、ゲームをしないわたしには想像が出来ないのですが、なにか奇跡的な出来ごとが起こるんですよね?そして、成長も!充実していますねぇ。それでは、また来週!

 

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