<中瀬ゆかりのブックソムリエ2023>「キツネ狩り」:寺嶌曜著を紹介。
ニッポン放送あなたとハッピー!2023年4月20日放送分
新潮社の中瀬ゆかりさんが番組内のコーナー紹介した本と、お話をざっくりまとめて載せていきます。 番組はこちら!radikoでも聴けますよ!
毎回、話題の本が登場!さぁ、今週はどんな本と出合えるでしょうか?早速見て行きましょう。
キツネ狩り:寺嶌曜
作品内容
目の前に犯人がいるのに逮捕できない――大胆不敵な新警察小説、誕生
三年前のバイク事故で右眼を失明した警察官の尾崎冴子は、訪れた事故現場でその一部始終を目撃する。以来、尾崎の右眼は三年前の光景を映すようになった。それを知った署長の深澤は尾崎の信頼する弓削警部補と共に、未解決一家四人殺害事件の再捜査に乗り出すが――選考委員全会一致の第9回新潮ミステリー大賞受賞作。(Amazonより)
放送内容
以下、番組内の話の要点になる部分を簡潔に載せています。
・サスペンスミステリー。寺嶌さんは、第9回新潮ミステリー大賞受賞作でデビュー。
・すごくハラハラする。映像が目に浮かぶ。特殊設定もの。
・事故によって右眼を失明した警察官女性。事故から3年後、彼女の右眼は三年前の光景を映し出すようになる。
・後半の警察小説と、彼女の特殊能力が見事に絡み合う。
・描写は手に汗握る、直撃されるような残酷さもあるが、そのスリルがすごい。
・映像的、映画化、ドラマ化してほしいと思うほどすべて脳内再生ができた。
・犯人が手ごわい。悪の造形もよく描けている。構成も素晴らしい。
・どうなの、どうなの?と引き込まれてゆく。
・ミステリー界で高く評価され、話題になっている。
・作者は60歳を過ぎてからのデビューの遅咲き。恐るべき新人。作家は年を関係なく、出るべき時に出て来るんだなってことを、改めて寺嶌さんで感じた。
寺嶌曜(てらしまよう)プロフィール
1958年大分県生まれ。グラフィックデザイナー。福岡県在住。『キツネ狩り』で第9回新潮ミステリー大賞を受賞。(新潮社著者プロフィールより)
感想
本当、作家デビューは年齢問わずなんですね。しかも寺嶌さんはグラフィックデザイナーということで、その経験やセンスが小説に大きく影響を与えている感じですよねぇ。次作ももう考えているそうなので、このまま勢いに乗っていかれることでしょう。本日は、このあとゲストの林真理子さんが登場するそうですが、林真理子さんのブックソムリエもあるそう。どんな本を紹介してくれるのか楽しみです。それでは、また来週。
【番外編】林真理子のブックソムリエ
林真理子さんのブックソムリエはこちらの本の紹介がありました。林さんと中瀬さん絶賛!レット・バトラーはお二人の理想の男性だそう。セクシー、金持ち、甘やかしてくれる等々。戦争のシーンが長いのでなかなか若い人に読まれないということで、林さんが、一人称にしてハイライトだけを書いたものを出版。ご自身のゲラだけど読んでいて、ものすごく面白かったとのこと。まずは林さんの「私はスカーレット」から読むと入りやすいそう。
とにかく林さん、中瀬さん、乙女モード全開で、キャピキャピと話が弾んでいました。やぁーこれは読まないとなぁ。というか、お二人のトーク面白すぎでした。
※今度、上下巻で販売するそうですよ。