えとせとら本棚

新しい本との出会いにわくわく。一冊の本から次の一冊へ。

<中瀬ゆかりのブックソムリエ2023>有賀『ウツパン-消えてしまいたくて、たまらない』の紹介

 

『ウツパン-消えてしまいたくて、たまらない』有賀著の紹介です。

ニッポン放送あなたとハッピー!2023年11月2日放送分

新潮社の中瀬ゆかりさんが番組内のコーナー紹介した本と、お話をざっくりまとめて載せていきます。 番組はこちら!radikoでも聴けますよ!

毎回、話題の本が登場!さぁ、今週はどんな本と出合えるでしょうか?早速見て行きましょう。 

 

 

ウツパン-消えてしまいたくて、たまらない:有賀

ウツパン―消えてしまいたくて、たまらない― (バンチコミックス)

ウツパン―消えてしまいたくて、たまらない― (バンチコミックス)

放送内容

以下、番組内の話の要点になる部分を簡潔に載せています。

・ウツパンとは、主人公の鬱のパンダ。可愛らしい姿ですけど、中身はシリアス。

・学生時代に鬱と診断された作者の有賀さんが、不安定な精神状態とか、心の葛藤を率直に表現。自分への問いかけを紡いだコミックエッセイ

・新潮社のWEB漫画サイトで連載され、累計150万回PVを突破。

死にたいというのはどういう心境なのか、こんな風な感じになるのか...と言うプロセスが書かれている。

助けを求める難しさがある反面、SOSを出した時に友達がすぐ来てくれたなど救われることも。

手を差し伸べる大切さを知るきっかけにもなる。

・精神科や心療内科はそう簡単に予約が取れないなどの現状。

投薬、時間、食事。この3つはとても大切。症状を抑えるのにとても大事なこと。

・ささやかな日常を丁寧に生きていくことがすごく幸せなんだというところに行き着く。

漫画の表現力がすごく、ズシっと心に残る。

誰にでも起こり得ることだと沁みた。

 

 

 

内容

助けを求めるって、なんでむずかしいんだろう――。ある日、目が覚めると28時間が経っていた。ふとんから起き上がれなくなったウツパンは、やがて「死にたい」という気持ちに振り回されるようになる……。生きていく苦しさから逃れたくて、「死」を選んだウツパンが見つけた生きる道とは――? 大反響!! 「死にたい」気持ちをリアルに描いたコミックエッセイ。臨床心理学者・末木新氏解説付き。(新潮社HPより)

感想

垣花さんがおっしゃっていましたが、診療内科などは、なかなか予約を取るのが難しいという現状があるそうです。それだけ患者さんが多いということの表れだと同時に、すぐに診てもらえない心細さや絶望感みたいなものがきっとあるでしょう。こういうことは当事者になって初めて知るわけですが、事前にこういった本を読んでおくことも怠ってはならないなぁと感じます。それは自分のためでもあり、誰かのためでもあるのですから。それでは、また来週。

 

こちらもチェック!

新潮社の「くらげバンチ」というサイトで立ち読みが出来ますよ!

kuragebunch.com

 

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中瀬さんはこちらの番組でもエンタメ番付のコーナーをお持ちです。姉妹サイトうずまきぐ~るぐるで紹介してますので、合わせてお楽しみください。