えとせとら本棚

新しい本との出会いにわくわく。一冊の本から次の一冊へ。

<中瀬ゆかりのブックソムリエ2024>『くらべて、けみして 校閲部の九重さん』こいしゆうか 著の紹介

 

『くらべて、けみして 校閲部の九重さん』こいしゆうか 著の紹介です。

ニッポン放送あなたとハッピー!2024年1月11日放送

新潮社の中瀬ゆかりさんが番組内のコーナー紹介した本と、お話をざっくりまとめて載せていきます。 番組はこちら!radikoでも聴けますよ!毎回、話題の本が登場!さぁ、今週はどんな本と出合えるでしょうか?早速見て行きましょう。 

『くらべて、けみして 校閲部の九重さん』:こいしゆうか 著 

くらべて、けみして 校閲部の九重さん

くらべて、けみして 校閲部の九重さん

放送内容

以下、番組内の話の要点になる部分を簡潔に載せています。

新潮社・校閲部が舞台のお仕事漫画。新潮社の神集団である校閲部が全面協力。校閲部ファンが存在するほどの集団。

難しいことを分かりやすく、柔らかく描くのが得意の作者。

・こいしさんご自身が取材し、面白い部分を見事に漫画化。

縁の下の力持ち的な仕事、本づくりには欠かせない仕事。

・校閲者たちが文芸作品とどう向き合っているか。個性豊かな文芸作品の裏には個性豊かな作家がいる。

ゲラ上の戦いは、編集者以上に校閲と作家との間がスゴイ。

・常に日本語の裾野をを広げる仕事をやっている人たちですから、間違いか?という指摘は出来ない。なのでそこに線を入れて『〇〇という言い方が一般的だが、ママでいいですか?」という校閲用語を使ったやり取り。

・それに対して作家がメッセージを付けたり(反撃)と、ゲラに戦いの跡が残っている。

・たくさんの名言が登場。

・新潮社の校閲は50人いる。100年後に残す一冊を作っていく、出版文化の未来を担うのは責任だと校閲部は思っている。

・ここまで調べるかってところまで調べる。

・お仕事小説が好きな人はもちろん、本が好きな人、校閲の仕事に興味がある人には絶対読んでもらいたい。

・校閲部には漢字の天才とか、何百か国語も喋れる人とか、ものすごい変人たちが勢ぞろいしている。三浦しをんさんは「校閲者は妖精だ」とおっしゃっている。

・わたしはこれで改めて新潮社に誇りを持てました。

 

 

 

こいしゆうかプロフィール

イラストレーター、漫画家、キャンプコーディネーター。代表作に『カメラはじめます!』、『私でもスパイスカレー作れました!』等。「女子キャンプ」の提唱者、パイオニアでもあり、『ゆるっと始める キャンプ読本』を始め、キャンプ本の著書も多数。(新潮社HPより)

感想

今年最初のブックソムリエでした。中瀬さんの笑い声を聞いて、あー、日常に戻ったなぁと感じました(笑)さて、本書、さすが老舗出版社って感じでした。出版社でも校閲部がないところもあるそうですが、新潮社には50人も居るってことで、その規模も大きい。作家が書いたことをとことん調べ尽くす感じもスゴイ。おそらくその都度知識が蓄積されていくのだろうな。とにかく作家さんとのやり取りが面白そうです。本好きとしては必ず読んでおきたい1冊だと感じました。それでは、また来週。

こちらもチェック!

こちらの本は、「5時に夢中!」のエンタメ番付12月場所でも紹介されました。

www.readingkbird.com

★過去のラジオ棚はこちらです。

中瀬さんはこちらの番組でもエンタメ番付のコーナーをお持ちです。姉妹サイトうずまきぐ~るぐるで紹介してますので、合わせてお楽しみください。