王様のブランチのBOOKコーナーで紹介された本を紹介します。
2021年年1月9日分はこちら!!
今週の特集は新川帆立さんの「元彼の遺言状」です。
元彼の遺言状:新川帆立
■内容
本年度の第19回『このミステリーがすごい! 』大賞受賞作は、金に目がない凄腕女性弁護士が活躍する、遺産相続ミステリー! 「僕の全財産は、僕を殺した犯人に譲る」という奇妙な遺言状を残して、大手製薬会社の御曹司・森川栄治が亡くなった。学生時代に彼と3か月だけ交際していた弁護士の剣持麗子は、犯人候補に名乗り出た栄治の友人の代理人として、森川家の主催する「犯人選考会」に参加することとなった。数百億円とも言われる財産の分け前を獲得するべく、麗子は自らの依頼人を犯人に仕立て上げようと奔走する。一方、麗子は元カノの一人としても軽井沢の屋敷を譲り受けることになっていた。ところが、避暑地を訪れて手続きを行なったその晩、くだんの遺書が保管されていた金庫が盗まれ、栄治の顧問弁護士であった町弁が何者かによって殺害されてしまう――。━━Amazonより
■著者について
1991年2月生まれ。アメリカ合衆国テキサス州ダラス出身、宮崎県宮崎市育ち。東京大学法学部卒業。現在、弁護士として勤務。司法修習中に最高位戦日本プロ麻雀協会のプロテストに合格し、プロ雀士としても活動経験あり。作家を志したきっかけは16歳のころ夏目漱石の『吾輩は猫である』に感銘を受けたこと。━amazonより
弁護士バッジをつけて登場した新川さん。
新川さん:
実際に弁護士をしていても、つけることがそんなになかったりするので....初めて付けました。
実際に弁護士をしながら作家をしてる?
新川さん:
元々、小説家になりたかった。とりあえず弁護士になって、経済的な生活基盤を整えてから小説家を目指そうと計画を立てた。10年くらい前に立てた計画なんですけれども、思った通りに進んでいます。
新川さんってプロ雀士でもあるって伺ったんですが。
新川さん:
元々活動していました。いつか(アンジャッシュの児嶋さん)一緒に打ちたいと考えております。是非。
(ここであらすじの紹介)
新川さん:
私の実際の元カレから連絡が急に来て、何年も会ってないのに。男の人って不可思議というか、面白いことするなと思い、これはちょっと切り口として使えるかもって。読者さんにはこれまで読んだことのない新しいものをお届けしないといけないので、今までのミステリーの逆を書こうと考え、犯人が沢山いて犯人を選ぶっていう発想ですね。
弁護士としての知識が入って来るじゃないですか。ちょっと頭良くなった気もしました。(笑)
新川さん:
設定が突拍子もないので、細かいところでリアリティというか、現実との接続点を作っていかないと、たぶん読者さんが置いてけぼりになる。あと一般の方が知らない弁護士の仕事の一面も紹介できたらな....っいうのものがありました。
今作に込めた想いとは?
新川さん:
一生懸命働いたり、キャリアを積んでいても、本当はしなくていい苦労や色々な障害にぶつかることってたくさんある。疲れてしまってもう戦えない時が必ず来る。現実で頑張っている女性にエールを贈りたい。元気をもらえる小説にしたいなぁという気持ちがありました。
元気みなぎる遺産相続ミステリーです。
<感想>
すごい経歴の新川さん。計画的に小説家になっているあたりもスゴイです。しかも、まずは生活の基盤として選んだ職業が弁護士ってねぇ。聡明な女性であることはお話からも窺えました。本書も弁護士だからこそ書ける部分が沢山ある感じで、読んでいて勉強になるのも納得です。楽しみながら学べる、しかもミステリー。お得感も満載ですね。
それではまた来週!