王様のブランチのBOOKコーナーで紹介された本を紹介します。
2021年年3月13日分はこちら!!
今週の特集は「かすがい食堂」伽古屋 圭市さんです。
かすがい食堂:伽古屋 圭市
■内容
駄菓子屋の奥に、子どもだけの食堂開店!
激務の末にロケ先で怪我を負い、心身ともにダメージを負った楓子は憧れて入った映像制作会社を25歳で退職した。実家で無為徒食の生活を過ごした後、80歳になる祖母が営んでいた東京・下町の駄菓子屋「かすがい」を継ぐことになった。
1ヶ月経ち、「おばちゃん」と子どもたちに呼ばれるのにも慣れ、常連の子の顔と名前も覚えて来た頃、ひとりの少年の存在に気がつく。夕刻にやって来てきっちり300円分の菓子を買って帰るのだ。その理由に気がついた楓子がとった行動とは──(第一話 その名も『かすがい食堂』)。
貧困、いじめ、摂食障害など問題を抱える子どもたちのために、楓子は店の奥の台所で食事を提供することにした。肉汁のあふれるハンバーグ、もりもりごはんが進む野菜炒め、みんなで囲む寄せ鍋……!!
楽しく温かい食卓を描く全四話。━━Amazonより
■著者について
1972(昭和47)年、大阪府生れ。公務員退職後、2010(平成22)年『パチプロ・コード』で『このミステリーがすごい!!』大賞優秀賞を受賞し、デビュー。著書に『散り行く花』『からくり探偵・百栗柿三郎』などがある。━新潮社著者プロフィールより
━━未来を考えていこうという希望が持てると読んでいて思いました。
伽古屋 さん:
リアリティは保ちつつ希望はちゃんと持てる物語したいなっていうのが根底にあった。
(ここであらすじ紹介)
伽古屋 さん:
子どもに何かを教えるとか、子どもに何かを気づかせるとか、そういう大上段に構えることは絶対しない。子供と一緒に考えて行くというのがテーマ。
子どもは社会的にすごく弱い存在じゃないですか。社会のひずみとかが子どもにかかってくるし、一方で子どもは救いがある。まだまだ未来があるし、無限の可能性がある。
━━こういう風に食事を見つめて行けばいいのかなっていうのは楓子さんたちと一緒に考えられたなっていう。
伽古屋 さん:
読者も食について考えるきっかけになればいいのかなと思います。
居場所を失った子どもたちが美味しいご飯を通して救われていく物語です。
<感想>
食に興味がない子どもという言葉を聞いて、なんとも哀しく、荒んだ気持ちになった。遊ぶことと食事が何よりも楽しみと感じる子供時代に、それがないということに....。今日の特集はあらすじを聞いているだけで、なにか胸がギュッと絞られるような感覚が残りました。
それではまた来週!
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