毎週土曜日に掲載されている朝日新聞書評欄から、気になったものをピックアップして掲載しています。毎週、幅広いジャンルが紹介されていますが、あくまでも私自身が「気になる」という視点で選んでいます。読書リスト的なページです。
今週はひもとくからピックアップしました。
【ピックアップ】「させていただく」の使い方 日本語と敬語のゆくえ:椎名美智
好奇心ポイント
自分にとって「~~で、よろしかったでしょうか?」と同じくらい、聞くとかすかな苛立ちを感じる言葉に「させていただく」がある。もうこれらは完全に日常会話に入り込みすぎていて、なんとも思わないという方々も多いと思うけど、自分はいつまでたってもこの言葉に馴染めないでいる。「入籍させていただきました」なんて聞くと、「誰に対して敬っているんだい?」って気になってしまう。そんな違和感を取り除く意味でも必読の書かも...と思うのです。
内容
「させていただく」は正しい敬語? 意識調査とコーパス調査で違和感の正体が明らかに。現代人は相手を敬うためでなく、自分を丁寧に見せるために使っていた。明治期、戦後、SNS時代、社会環境が変わるときには新しい敬語表現が生まれる。言語学者が身近な例でわかりやすく解説!させていただく」の〈使用拡大〉と〈慇懃無礼な印象〉という矛盾した両面の謎を語用論のアプローチで解き明かす。(Amazonより)
☞こちらも注目!
「言葉は生きもの」で、日々変化するものとは言いますが、
死なせてはいけない美しい言葉が日本語にはたくさんある。
そんなことにあらためて気づかされる一冊。
後記
戦争・疫病・震災。こんなに怖ろしいことが同時進行していることが過去にあったのだろうか?冷静に考えると本当に世界は酷い状況なんだと思う。これらの余波は終わってからも必ずやってくると考えると本当にやるせないです。いろんなことに不安と緊張を強いられる世の中、今週はとにかく余震?本震?が来ないことを祈ります。みなさまもお気をつけて。
それでは、また来週。