王様のブランチのBOOKコーナーで紹介された本を紹介します。
2022年3月26日はこちら!!
花屋さんが言うことには:山本幸久
■内容
24歳、ブラック企業勤務。身も心も疲れ果てていた紀久子が深夜のファミレスで出会ったのは、外島李多と名乗る女性だった。彼女は「川原崎花店」という花屋さんを駅前で営んでいるらしく、酔っぱらった勢いで働くことに。やたらカレー作りがうまい青年や、おしゃべり好きの元教師、全体的に適当な李多。バラエティに富んだ従業員と色とりどりのお花に囲まれながら、徐々に花屋さんの仕事に慣れていく。
花を求めるお客さんの事情はそれぞれ。誰かを祝う花もあれば、少し切ない花もある。いろんな想いが詰まったお花を届けているうちに、紀久子は自分の心にもう一度向き合いはじめ――(Amazonより)
■著者について
1966年東京都生まれ。中央大学を卒業後、内装会社や編集プロダクション勤務を経て2003年『笑う招き猫』で第16回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。仕事や芸事に懸命に打ち込む人々の物語を軽妙な文体で綴り人気を博す。(新潮社著者プロフィールより一部引用)
■山本さんへのインタビュー
―――今の心境は?
山本さん:
上手に話せるか、よくわかりません(笑)
―――今作を書くきっかけは?
山本さん:
街中でいつも目にしているはずなのに何をしているのか分からない。どういう仕事をしているのだろう?ってものはないかなーって思って、花屋さんはどの街にも一軒はあると思った。じゃ、花屋さんはどんなことがあるんだろう?というのが、最初のきっかけです。
―――紀久子の挫折するところがあっても折れない心は、新生活を始める人の支えになるんじゃないかと思った。
山本さん:
そう言っていただけると大変助かります。拗ねたりとか、いじけたりするけれども、くじけないように書いていた。そこが彼女の強さだったりするんじゃないかな。自分で書いててなんでそんな疑問形なんだかって感じなんだけど(笑)
―――紀久子に任せているみたいな?
山本さん:
うーん、なんかそうなんですよね、僕。登場人物たちがどう動くだろうってことの方を追っかけているって感じ。
山本さん:
人生が上手くいかなかったりすることは、たくさんあると思うんですけど、そういう時でも見てくれる人は必ずいると思うんですよね。だからこそ、すぐに諦めたりしないように好きな道に進めるようにがんばってもらいたい。
*頑張る人たちの心に優しく寄り添ってくれる物語です。
■感想
心温まる作品を書かれている山本さん。お仕事小説が多いみたいですね。今回はお花屋さん。特にプレゼントとして買うお花には、いろんな想いがあってだから、その分、いろんな物語があるんだろうなぁーと。山本さんは初めて拝見しました。小説家というより、サラリーマンのおじさまって雰囲気で、話しやすそうでしたねぇ。お人柄がそのまま作品になっているんだなぁと、改めて思いました。
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