毎週土曜日に掲載されている朝日新聞書評欄から、気になったものをピックアップして載しています。毎週、幅広いジャンルが紹介されていますが、あくまでも私自身が「気になる」という視点で選んでいます。読書リスト的なページです。
今週は「読書欄」からピックアップしました。
【ピックアップ】平安貴族サバイバル:木村朗子
好奇心ポイント
平安時代はどんな人がモテたのか?男は容姿、女は教養ということになるらしい。源氏物語を読んだことがある方なら、そのあたりのことは納得がいくのではないかと思う。好きな相手とは和歌でやり取りするという習慣だったため、この和歌が腕の見せ所となる。「私、そんなセンスない~」なんて女性でも、そこにはお付きの女房が全面サポートしてくれるので、むしろ女房の存在こそが恋愛競争に打ち勝つ鍵になる....とも言える。顔の一部しか相手に見せるだけ、和歌のやり取りだけで進む恋愛関係。マスク社会になった現在、マスクとメールで繋がる恋愛もひょっとしたらあり得る?令和は平安時代に戻りつつあるのか?(笑)
内容
和歌を詠んだり楽器を奏でたり、恋愛に一喜一憂したりと、優雅な毎日を送っているように見える平安時代の貴族たち。しかし実際は、セルフプロデュースやコミュニケーションのスキルがないと生き残れない過酷な世界で、様々な戦略を駆使してサバイバルを図っていた。実務能力より見た目とセンスの男社会、教養を武器に女主人をサポートしたエージェント=女房、天皇の縁戚になるという一大プロジェクトにまつわる悲喜こもごも、乱れ飛ぶ愛情と呪詛……。そこには、ジェンダーやルッキズム、シスターフッドといった現代にも通ずる問題も。本書では古典文学だけでなく女性学などにも詳しい著者が、そんな弱肉強食な世界に翻弄されながらも意外とアグレッシブに生きた人たちの軌跡を、史実と文学作品をもとに解説。歴史や古典文学への理解を深めるとともに、現代にも通じる人の生き様や心の動きを浮かび上がらせる。
(Amazonより)
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後記
先週の安倍元首相の事件の余韻がまだまだ続いている。SNSも毎日このことで持ちきりだ。読めば読むほど何が何だか....ちょっと頭の中で整理しきれないものがある。まぁもうしばらく冷静にことの成り行きを見てゆく必要がありそう。ということで、こちらでは初蝉の鳴き声が一瞬聞けました。雨ばかりでなかなか出て来られない蝉たち。土の中で悶々としてそうですね(笑)それでは、また来週。