えとせとら本棚

新しい本との出会いにわくわく。一冊の本から次の一冊へ。

<中瀬ゆかりのブックソムリエ2022>母親になって後悔してる:オルナ・ドーナト 7月14日放送 

 

ニッポン放送あなたとハッピー!2022年7月14日放送分

新潮社の中瀬ゆかりさんが番組内のコーナー紹介した本と、お話をざっくりまとめて載せていきます。 番組はこちら!radikoでも聴けますよ!

毎回、話題の本が登場!さぁ、今週はどんな本と出合えるでしょうか?早速見て行きましょう。 

 

 

母親になって後悔してる:オルナ・ドーナト

 

■内容

もし時間を巻き戻せたら、あなたは再び母になることを選びますか? この質問に「ノー」と答えた23人の女性にインタビューし、女性が母親になることで経験する多様な感情を明らかにする。女性は母親になるべきであり、母親は幸せなものであるという社会常識の中で見過ごされてきた切実な想いに丁寧に寄り添った画期的な書。

(GoogleBooksより)

 

 

 

■放送内容

以下、番組内の話の要点になる部分を簡潔に載せています。

 

世界各国で翻訳され、ものすごい反響、賛否両論が吹き荒れる問題作。

・著者が母親になって後悔している23人の女性にインタビュー

・「これって言葉にしていていいの?」っていう驚きの言葉から、「ああ解る、やっと口に出して言えるんだ」という共感の声、そして反発の声がある。

・NHKのニュースウォッチ9でも10分近い特集が組まれ、そこから日本でもブレイクした本。

・後悔する女性を賛美する本でもなく、子供を持つ親を否定する本でもない。ただ子供を愛していても、母親としての役割に耐えられないとか、世間が求める母親像が苦しい。そういう社会の構造や母親の重荷について迫る。

すべての女性に手に取って欲しい本。

■著者について

イスラエルの社会学者(博士)、社会活動家。テルアビブ大学で人類学と社会学の修士号、社会学の博士号を取得。2011年、親になる願望を持たないユダヤ系イスラエル人の男女を研究した初の著書『選択をする:イスラエルで子供がいないこと(Making a Choice: Being Childfree in Israel)』を発表。2冊目となる本書は、2016年に刊行されるとヨーロッパを中心に大きな反響を巻き起こし、世界各国で翻訳された。学術研究に加えて、イスラエルのレイプ危機センターの理事会の議長を務め、12年以上にわたってセンターでボランティア活動を行っている。
(Amazonより)

 

                               (出版社より)

■感想

こちらの作品は、先月の5時に夢中!のエンタメ番付でも、紹介されていました。その様子はこちら。重たいテーマですねぇ。タイトルの言葉は、たとえそう思っていてもなかなか人前で口にできない。なぜ言うのが憚れるのか、やはり社会や常識を意識してしまうと難しい。いろんなことに対して、向き不向きを容認されることが多い中、「母親」という枠になるとそこに余裕はない。そのあたりに苦しんでいる女性たちはたくさんいると思うのです。他人事とは思わずに、まずは耳を傾けるところから。

それではまた来週!

 

★過去のラジオ棚はこちらです。

中瀬さんはこちらの番組でもエンタメ番付のコーナーをお持ちです。姉妹サイトうずまきぐ~るぐるで紹介してますので、合わせてお楽しみください。