王様のブランチのBOOKコーナーで紹介された本を紹介します。
2022年10月8日こちら!!
■君のクイズ:小川哲
■内容
『ゲームの王国』『嘘と正典』『地図と拳』。一作ごとに現代小説の到達点を更新し続ける著者の才気がほとばしる、唯一無二の<クイズ小説>が誕生しました。雑誌掲載時から共同通信や図書新聞の文芸時評等に取り上げられ、またSNSでも盛り上がりを見せる、話題沸騰の一冊です! ストーリー:生放送のTV番組『Q-1グランプリ』決勝戦に出場したクイズプレーヤーの三島玲央は、対戦相手・本庄絆が、まだ一文字も問題が読まれぬうちに回答し正解し、優勝を果たすという不可解な事態をいぶかしむ。いったい彼はなぜ、正答できたのか? 真相を解明しようと彼について調べ、決勝戦を1問ずつ振り返る三島はやがて、自らの記憶も掘り起こしていくことになり――。 読めば、クイズプレーヤーの思考と世界がまるごと体験できる。人生のある瞬間が鮮やかによみがえる。そして読後、あなたの「知る」は更新される! 「不可能犯罪」を解く一気読み必至の卓抜したミステリーにして、エモーショナルなのに知的興奮に満ちた超エンターテインメント!(Amazonより)
■著者について
1986年千葉県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程退学。2015年に『ユートロニカのこちら側』で第3回ハヤカワSFコンテスト〈大賞〉を受賞しデビュー。『ゲームの王国』(2017年)が第三八回日本SF大賞、第31回山本周五郎賞を受賞。『嘘と正典』(2019年)で第162回直木三十五賞候補となる。(Amazonより)
■インタビュー
―――こんなワクワクする謎に出会えたことが嬉しくて。
小川さん:
クイズプレイヤーとそうじゃない人たちのクイズに対する考え方が一番違うのは、答えがわかったと思って押すのではなく、答えがわかりそうと思って押す。自分がその答えを知ってそうとかいう感覚を研ぎ澄まさせている。
―――魔法じゃなかったら、ヤラセしかありえないと否定から入ったんですけど、真相を追っていく中で、人のことを知る大切さを感じた。
小川さん:
「君のクイズ」はテレビ番組というのがひとつのテーマ。自分という人間をどうやって知ってもらうか、プロデュースしていくかというのが一つのテーマになっていて、結果的にゼロ文字で正解した人物がどういう人物なのか、何を考えているのかを知るのが重要な鍵。
―――クイズから発展していく感じがすごいなって。
小川さん:
クイズに正解するってどういうことかって僕なりに考えていて..。クイズプレイヤーは答えが分かったと思って押すのではなくて、ボタンを押して口を開くまでの短い時間でわかりそうだと思っていた答えを探すんですよね。
その正解と自分はどうかかわって来のかというのがクイズからもう少し広がって、僕たちが普段何かを学んだり知ったりすることの根源的なテーマになるんじゃないか、という感覚でした。
*ゼロ文字回答の謎が解けた時、「知る」という概念が覆る。クイズプレイヤーの思考を体験できるエンターテインメントミステリー小説です。
■感想
本当にいろんなところから小説の「題材」が生まれるものだと感心してしまいます。今回は「クイズ」について。これが小説になるとは!って感じでインタビューを聴いていました。クイズプレイヤーの思考とは!?全く展開が想像できないのですが、ワクワクしながら読めるとのこと。すでにこの小説自体が未読の者にとっては謎が多い(笑)
それでは、また来週!
過去のテレビ棚一覧は、こちらからどうぞ!
■本日取り上げられた書籍 の一部
喫茶アネモネで繰り広げられる常連客とマスターのくすっと笑える日常
シングルファザーの辻さんが子どもとの日々を綴ったエッセイ