えとせとら本棚

新しい本との出会いにわくわく。一冊の本から次の一冊へ。

【理想的本箱で紹介された本】君だけのブックガイド「眠れない時に読む本」(2024.6.1)

 

君だけのブックガイド「眠れない時に読む本」をまとめています。

番組内容

静かな森の中にある、プライベート・ライブラリー「理想的本箱」。 あなたの漠然とした不安や悩み、好奇心に答えてくれる一冊を、この世に存在する数えきれない本の中から見つけてくれる、小さな図書館です。 これから長い人生を生きていくあなたに素敵なヒントを与えてくれる本を、あなたの心に寄り添って一緒に見つけてゆきます。

出演者

理想本棚主宰―吉岡里帆(俳優)

理想本棚司書―太田緑ロランス(俳優)

理想本棚選書家―幅允孝(ブックデレクタ―)

 

今回のテーマは「眠れない時に読む本」です。(2024.6.1放送)

(以下、放送内で語られたポイント部分をコンパクトに記載しています)

 

 

 

 

今週の3冊

トムは真夜中の庭で:フィリパ・ピアス

・イギリスの児童文学。

・物語の構成が素晴らしく、子供だけでなく大人もささる。ある古い邸宅が舞台。

・眠れない夜がつないだ、少年と少女の冒険譚。

・寂しい二つの魂がひかれ合った謎。

・物語は謎を明らかにしていくのですが、この作品のいいところはそれが緻密に書かれている。大人が読んでも「なるほど」と頷くような腑に落ちるところが見どころ。

・子どもを大人にするだけでなく、大人の中にある子どもの無垢を再生させる。

 

 

 

 

泣きたい夜の甘味処:中山有香理

・著者はイラストレーター・看護師。

・このお店は夜だけしか営業していない。提供するのは温かいお茶と甘いもの一品。

・店に訪れた11人のエピソードと、アナザーストーリー、各話で提供されるスイーツのレシピで構成されている。

・病院という現場で人の痛みと対峙してきた著者が描く、生きるための甘いもの漫画。

・アナザーストーリーとの組み合わせが凄い。誰かの悩みを別の視点で見せていく。

 

 

 

 

果しなき流れの果に:小松左京

・34歳の時の小松さんが書き上げたSF長編。

・あらゆるジャンルを編み上げ、宇宙の深淵に挑んだ一大叙事詩。

・進化や歴史に未来から干渉する者たちと、それを阻止しようとする者たちの攻防。

・物語のスケールを楽しんでもらいたい一冊。

 

後記

どの本も「真夜中」「深夜」というムードが漂っていてよかったです。「トムは真夜中の庭で」の映像の帯は、物語の世界観が表現されたとても綺麗な映像でした。そして本日は、映像の帯つながりで、みなさん、美味しそうなパフェを召し上がっていました。羨ましいーー(笑)というか、面白そうな本ばかり、ほどほどにしないと、それこそ眠れなくなりそう!それでは、また来週。

 

過去の放送分はこちらから。これまで様々なテーマが放送されました。

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オーダーメイドのライブラリーというコンセプトの番組です。ミニドラマ(映像の帯)や、朗読、くわえて解説で本の紹介するので、大変内容がつかみやすく、作品がぐっと身近に感じられる番組です。老若男女問わず、誰が見ても楽しめると思います。