えとせとら本棚

新しい本との出会いにわくわく。一冊の本から次の一冊へ。

<中瀬ゆかりのブックソムリエ2025>直木賞候補作『乱歩と千畝:RAMPOとSEMPO』 青柳碧人著の紹介

 

『乱歩と千畝:RAMPOとSEMPO』 青柳碧人著の紹介です。

ニッポン放送あなたとハッピー!2025年6月12日放送

新潮社の中瀬ゆかりさんが番組内のコーナー紹介した本と、お話をざっくりまとめて載せていきます。 番組はこちら!radikoでも聴けますよ!毎回、話題の本が登場!さぁ、今週はどんな本と出合えるでしょうか?早速見て行きましょう。 

乱歩と千畝―RAMPOとSEMPO―

乱歩と千畝―RAMPOとSEMPO―

放送内容

以下、番組内の話の要点になる部分を簡潔に載せています。

・東洋のシンドラーと言われた杉原千畝と江戸川乱歩。この二人の接点をご存じですか?というところから始まる。

・二人は高校の愛知五中(現:愛知県立瑞陵高等学校・パンサー向井さんも卒業生。)と、早稲田大学の先輩後輩という関係

・この二人が会っていたら....(十分知り合いだった可能性はある)ということを、作家の想像力で友情を軸に、それを取り巻くものを描いた傑作。めちゃくちゃ面白い。

・早稲田の蕎麦屋(三朝庵)で出会うところから始まるがとても引き込まれる。

 

 

 

・歳は乱歩が6つ上。乱歩は小説家になる前、千畝は外交官を目指している。

まだ何者でもない二人だけど、だけはあった。

・二人はいつも一緒にいるというより、たまに会って、会うごとにステージが上がっていっている。

・登場人物もたくさんいる。推理小説好きになたまらない登場人物がこれでもかってくらい脇に出て来る。例えば横溝正史、松本清張等。また美空ひばりさんなども。

ひとつの青春小説なんですけど、人生の物語でもある。ある種の日本のある時代を切り取った話。一番面白い時代ともいえる。

・有名人だけでなく、奥様達の言動も素晴らしい。

・編集者の方に「滅茶苦茶面白いから早く読んでくださいよ」と言われゲラで読んだら、止まらくなちゃって、会議を遅刻したくらい夢中になって読んだ

・登場人物一人一人が本当に魅力的。そして読んだ時の余韻もすごい

直木賞候補になったので、結果が楽しみなような怖いような。推します!

・人間関係の人生の交差点でスッスッスッと交わっていって、また離れていく。最終章は感動で涙、涙です。最後の一行まで。

青柳碧人著者プロフィール

1980年千葉県生れ。早稲田大学卒業。2009年『浜村渚の計算ノート』でデビュー。『むかしむかしあるところに、死体がありました。』で第17回本屋大賞にノミネート。他の著書に、『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』(Netflixで映画化)『名探偵の生まれる夜 大正謎百景』の他、「西川麻子シリーズ」「猫河原家の人びとシリーズ」など多くの人気シリーズを手がける。(新潮社・著者プロフィールより)

感想

わーこれは直木賞どうのこうのという前に、絶対読まなきゃ!めちゃくちゃ面白そうじゃないですか!登場人物はもちろん、全てが気になる内容でした。中瀬さんは横溝正史が良かったっておっしゃっていましたよ。とにかく早く読みたいです。それでは、また来週!

★過去のラジオ棚はこちらです。

中瀬さんはこちらの番組でもエンタメ番付のコーナーをお持ちです。姉妹サイトうずまきぐ~るぐるで紹介してますので、合わせてお楽しみください。