王様のブランチのBOOKコーナーで紹介された本を紹介します。
2021年年6月12日分はこちら!!
今週の特集は辻村深月さんの「琥珀の夏」です。
琥珀の夏:辻村深月
■内容
大人になる途中で、私たちが取りこぼし、忘れてしまったものは、どうなるんだろう――。封じられた時間のなかに取り残されたあの子は、どこへ行ってしまったんだろう。
かつてカルトと批判された〈ミライの学校〉の敷地から発見された子どもの白骨死体。弁護士の法子は、遺体が自分の知る少女のものではないかと胸騒ぎをおぼえる。小学生の頃に参加した〈ミライの学校〉の夏合宿。そこには自主性を育てるために親と離れて共同生活を送る子どもたちがいて、学校ではうまくやれない法子も、合宿では「ずっと友達」と言ってくれる少女に出会えたのだった。もし、あの子が死んでいたのだとしたら……。30年前の記憶の扉が開き、幼い日の友情と罪があふれだす。圧巻の最終章に涙が込み上げる、辻村深月の新たなる代表作。━━Amazonより
■著者について
1980年2月29日生まれ。千葉大学教育学部卒業。2004年『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞し、デビュー。2011年『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、2012年『鍵のない夢を見る』で第147回直木賞、2018年『かがみの孤城』で第15回本屋大賞受賞。著書に『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』『島はぼくらと』『盲目的な恋と友情』『朝が来る』『東京會舘とわたし』『青空と逃げる』『傲慢と善良』など多数。━新潮社著者プロフィールより
━━約二年びりの新刊ですが、心境はいかがですか?
辻村さん:
かなりドキドキしながら送り出すんですけど、やっとみなさんに読んでもらえるっていう楽しみのほうが強いです。
(ここであらすじ紹介)本のテーマはテーマは記憶
辻村さん:
いつの間にか忘れてしまっていたことを、大人になってからふっと思い出す。今回「記憶」をテーマに書いてみたいと思った。
書き始めた時は、自分が何のために書いているのか分からなかったんですよね。「忘れてしまった友達」だけで終わらせずに、その先が描きたいと思うようになった。
今回、法子が勇気を出してそこにきちんと手を伸ばして取り戻そうとする。法子がものすごく懸命に手を伸ばしてくれたから、私も最後まで連れてくることができた。
記憶の扉を開き、過去と現在を見つめ直す物語です。
<感想>
新刊をどんどん出しているイメージがありましたが、今回2年ぶりの新刊だそうです。お話からもたぷり構想を練って、丁寧に作品に取り組まれていたんだなぁということが窺えました。主人公と共にラストは心を揺さぶられそうな予感がします。
それではまた来週!
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