王様のブランチのBOOKコーナーで紹介された本を紹介します。
2022年9月3日こちら!!
■浅草ルンタッタ:劇団ひとり
■内容
行き場をなくした女たちが集う浅草の置屋「燕屋」の前に、一人の赤ん坊が捨てられていた。かつて自らの子を亡くした遊女の千代は、周囲の反対を押し切って育てることを決める。お雪と名付けられた少女は、燕屋の人々に囲まれながら、明治から大正へ、浅草の賑わいとともに成長する。楽しみは芝居小屋に通うこと。歌って、踊って、浅草オペラの真似をして、毎日はあんなに賑やかで幸せだったのに。あの男がすっかり台無しにした──。(Amazonより)
■著者について
1977年千葉県生まれ。93年デビュー。2000年にピン芸人「劇団ひとり」となる。映画やドラマで俳優として、また作家、映画監督としても活躍。はじめての小説『陰日向に咲く』(2006年)は100万部を超えるベストセラーとなり、映画化される。次作『青天の霹靂』(2010年)は自身の初監督作品として映画化。構想に7年をかけ脚本・監督を務めたNetflix製作の日本発オリジナル映画『浅草キッド』(2021年)は大きな反響を呼んだ。(Amazonより)
■インタビュー
―――やっぱり映画化とか狙っているんですか?
劇団ひとりさん:
もちろん、狙っています。ちょっと気が早いんですけど、脚本を書き始めています。映画化の話はまだ来てないけど。
―――キャストは誰にやっていただきたいとかは?
劇団ひとりさん:
当然もう考えています。はい。
*****
もうここまで自分を出し切って書いたものが、世に認めてもらえないなら、自信を失ってしまうんじゃないかと思うくらい、吐き出せたなって感じはします。
―――これまで書いた三作品は全て浅草。
劇団ひとりさん:
実際僕は浅草、全く関係ないんですよね。千葉で生まれ育ったんで。だけど、なんか浅草っていう町がすごく好きで、色とか温度を感じる。あそこにいるだけで、魅力的なキャラクターが生まれて来る。でもさすがに今回はやめようとと思った。もー俺、いつまで浅草を書いているんだって。
―――このテーマはどういったきっかけで?
劇団ひとりさん:
「青天の霹靂」って映画を撮らさせていただいて、それが浅草が舞台でロケロケハンをしてたんですよ。そこで初めて「浅草オペラ」という言葉を見た。それがガツンと来ましてね、浅草オペラというワードが。
―――目にしたワードで物語を書きたいとなるんですね。
劇団ひとりさん:
キレイな言葉だなと思って、聞いているだけで色々なドラマが見えて来る。
*******
―――なんか心が温まるシーンでした。
劇団ひとりさん:
親子にとっては幸せの最後の瞬間だったんでね。そのあと本当に悲しいことが起きますけどね。必要だったんですよ、どうしても。ずっと幸せで何もない暮らしは、小説として読みごたえがないんで、何かしら出来事を起こさないと。
僕は物語を書く上で、人物が一番大事だと思っている。あくまでも人間が主導で、物語は全てのきっかけに過ぎない。正しいことも間違ったことも言うのが人間だし、共感できること、できないこともある。そういうのもひっくるめて人間。そういった人間を描けたらいいなとは思いますけどね。
*思い通りにいかない人生でも必死で前を向いて生きていく人たちを描いた希望の物語です。
■感想
劇団ひとりさん多才ですよね。派手さは感じないけど、なにげに話題になることが多く、その都度驚かされます。昨年のオリンピックの開会式なんかでもそうですが、結構芸能界の中心に居るというか、いいポジションにいるというか。
さて、小説を書くことはデビュー作で終わったのかなって思っていたら、その後も執筆されていたんですね。今日のインタビュー内容は、物書きとしての貫禄もしっかりあって、またまた驚かされました。いやぁーしかし、浅草好きなんですね。前世は浅草の人だったのかも(笑)それでは、また来週!
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