えとせとら本棚

新しい本との出会いにわくわく。一冊の本から次の一冊へ。

<中瀬ゆかりのブックソムリエ2022>私解説―ペン一本で生きてきた―:瀬戸内寂聴 6月16日放送 

 

ニッポン放送あなたとハッピー!2022年6月16日放送分

新潮社の中瀬ゆかりさんが番組内のコーナー紹介した本と、お話をざっくりまとめて載せていきます。 番組はこちら!radikoでも聴けますよ!

毎回、話題の本が登場!さぁ、今週はどんな本と出合えるでしょうか?早速見て行きましょう。 

 

 

私解説―ペン一本で生きてきた―:瀬戸内寂聴

 
 

■内容

いったい、私はなぜ出家したのか。その謎は自分の書いた小説で答えてもらおう。
日本には私小説と呼ばれる小説の方法がある。それなら「私解説」というのもあっていいのではないか――。二十五歳の家出と五十一歳の出家が、私の生涯の最も大きな「事件」であった。自分の出家の原因を問うことが、出家以後の私の作家としての仕事であったのだ。自身の小説を読み解き、創作の秘話を交えて綴る自伝的エッセイ。(Amazonより)

 

 

■放送内容

以下、番組内の話の要点になる部分を簡潔に載せています。

 

・「私小説」があるなら「私解説」もあってもいいのではないかと言って書かれたもの。

自身の全集自身が解説したものをまとめたもの。ほぼ全部網羅。

・瀬戸内寂聴のことを知っているようで知らない方は、これを読めば全部わかります

・「家出」と「出家」は寂聴さんの最も大きな2大事件。これがなければ、その後の寂聴さんはいなかった。

・これを読めば、その小説を「読んだふり」もできるくらいの内容。

3時間くらい、あっという間に読める。

・寂聴さんはいつも月並みでない言葉で話されていたので、私たちは(中瀬さんたち)「言葉巧みの神」と呼んでいた。

 

■著者について

1922年徳島県生れ。東京女子大学卒。1957(昭和32)年「女子大生・曲愛玲(チュイアイリン)」で新潮社同人雑誌賞受賞。1961年『田村俊子』で田村俊子賞、1963年『夏の終り』で女流文学賞を受賞。1973年11月14日平泉中尊寺で得度。法名寂聴(旧名晴美)。1992(平成4)年『花に問え』で谷崎潤一郎賞、1996年『白道』で芸術選奨、2001年『場所』で野間文芸賞、2011年に『風景』で泉鏡花文学賞を受賞。著書に『比叡』『かの子撩乱』『美は乱調にあり』『青鞜』『現代語訳源氏物語』『秘花』『爛』『わかれ』『いのち』など多数。2002年『瀬戸内寂聴全集』(第一期、全二十巻)が完結。2006年、文化勲章を受章。2021年11月9日逝去。 (Amazonより)

■感想

垣花さん、寂聴さんに相当嫌わてしまったんですね。垣花さん、何歳くらいの時に寂聴さんにお会いしたのでしょうか?晩年の寂聴さんなら、平塚らいてうのことを知らなくても許してくれそうだけどねぇ。ということで、本書はいろんな意味で読みごたえがありそうです。作品と寂聴さんの人生を重ね合わせながら読んでみたいと思いました。それではまた来週!

 

★過去のラジオ棚はこちらです。

中瀬さんはこちらの番組でもエンタメ番付のコーナーをお持ちです。姉妹サイトうずまきぐ~るぐるで紹介してますので、合わせてお楽しみください。