えとせとら本棚

新しい本との出会いにわくわく。一冊の本から次の一冊へ。

<中瀬ゆかりのブックソムリエ2023>篠田節子 著『ドゥルガーの島』の紹介(2023年9月14日)

 

篠田節子 著『ドゥルガーの島』の紹介。

ニッポン放送あなたとハッピー!2023年9月14日放送分

新潮社の中瀬ゆかりさんが番組内のコーナー紹介した本と、お話をざっくりまとめて載せていきます。 番組はこちら!radikoでも聴けますよ!

毎回、話題の本が登場!さぁ、今週はどんな本と出合えるでしょうか?早速見て行きましょう。 

ドゥルガーの島:篠田節子

内容

大手ゼネコン勤務の加茂川一正は、インドネシアの小島で海底に聳え立つ仏塔を発見する。一正はこの遺跡の保護を自らの使命とし本格的な調査に乗り出すが、次々と障壁が立ち塞がる。住民の反発、開発を優先する地主、他宗教からの弾圧……人間の欲望が女神の怒りに触れたとき、島に激震が走る。圧巻の長編エンタテインメント!(新潮社HPより)

 

 

 

放送内容

以下、番組内の話の要点になる部分を簡潔に載せています。

・民族史を揺るがす古代遺跡めぐる海洋冒険譚

大手ゼネコンを退職した主人公に注目。

・色々な利害がある中、どうやって遺跡を守っていくか

・地元住民の女性に結婚を迫られるなどコミカルなシーンもある。

様々な宗教が入り組んで、そこで開発したいという側の意見、研究者の意見、色々な価値観が入り混じると、こんなことが起こるんだなという。

・ロマンだけではどうにもならない色々なことを突き付けられる

・自分たちも海の底に一緒に潜っていくかのような感覚を覚える。

ものすごくスケールが大きく、篠田さんのファンは絶対読んで欲しいし、篠田さんの未読の方にも入っていきやすい面白い作品になっています!

 

 

 

篠田節子プロフィール

1955(昭和30)年、東京生まれ。東京学芸大学卒。東京都八王子市役所勤務を経て1990(平成2)年『絹の変容』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。1997年『女たちのジハード』で直木賞、『ゴサインタン』で山本周五郎賞を、2009年『仮想儀礼』で柴田錬三郎賞を受賞。2011年『スターバト・マーテル』で芸術選奨文部科学大臣賞、2015年『インドクリスタル』で中央公論文芸賞、2019年『鏡の背面』で吉川英治文学賞を受賞し、2020年紫綬褒章を受章した。他の著書に、『夏の災厄』『弥勒』『ブラックボックス』『長女たち』『肖像彫刻家』『田舎のポルシェ』『失われた岬』『セカンドチャンス』など多数。(新潮社著者プロフィールより)

感想

篠田さんと言えば長編というイメージ。今回も大変スケールの大きな長編のようですね。最近、海底に沈むものを描いた作品の話をちょくちょく聞きますが、海底はミステリアスでロマンが潜んだ場所なので、やはり作家魂を刺激されるのでしょうねぇ。読書の秋が間もなく到来。秋の夜長に読むには最高の一冊かも!ですね。余談ですが今日のゲストは直木賞作家・永井紗耶子さん。聞き逃し、ファンの方はタイムフリーで!

それでは、また来週!

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