えとせとら本棚

新しい本との出会いにわくわく。一冊の本から次の一冊へ。

<中瀬ゆかりのブックソムリエ2023>ともぐい:河﨑秋子著の紹介

 

『ともぐい』:河﨑秋子著の紹介です。

 

ニッポン放送あなたとハッピー!2023年12月7日放送分

新潮社の中瀬ゆかりさんが番組内のコーナー紹介した本と、お話をざっくりまとめて載せていきます。 番組はこちら!radikoでも聴けますよ!

毎回、話題の本が登場!さぁ、今週はどんな本と出合えるでしょうか?早速見て行きましょう。 

『ともぐい』:河﨑秋子著

ともぐい

ともぐい

放送内容

以下、番組内の話の要点になる部分を簡潔に載せています。

・著者は15年くらい北海道で羊飼いをなさっている。ただ、今年いっぱいでお辞めになるそう。

・だから北海道の寒さの厳しさや、動物の描写がスゴイ。

・私は河﨑さんの作品を全部読んでいますけど、今回の作品は河﨑さんの最高傑作だと思っています。素晴らしい、滅茶苦茶面白かったです。

・最初の場面で鹿を狙うシーンがあるんですけど、いきなりスゴイ。臭い立つような獣の臭いとか、湯気が立つような内臓を裂くシーンとか、その場に自分がいるような映像的。いきなり鷲掴みにされる

新たな「熊文学」と言ってもいい、令和の熊文学の代表作となる、間違いない作品。

・吉村昭さんの「熊嵐」と肩を並べる作品がついに現れた。

・熊と壮絶な死闘シーンあり。

・自然の厳しい生き死にのやり取り、生きるために狩る、生き残るために逃げる、戦う、人間との共存などがある反面、やっぱり一番怖いのは「人間」なんじゃないか、ということがズシっと来る。

・後半は想像を超える展開が待っている。

・読んだことによって、こんなちっぽけなヒューマニズムなど分かったようなことを言っていた自分を恥じるくらいの「生き死に」が、ここには全てあった。

・人間も人と獣の間で揺らぐものである。特にラストはすごい衝撃

・そこに向かうまでの緊張感と描写にひたすら打ちのめされながら、この本を味わっていただきたいです。

・すさまじい傑作が誕生!

 

 

 

河﨑秋子プロフィール

1979年北海道別海町生まれ。2012年「東陬遺事」で第46回北海道新聞文学賞(創作・評論部門)受賞。2014年『颶風の王』で三浦綾子文学賞、同作で2015年度JRA賞馬事文化賞、2019年『肉弾』で第21回大藪春彦賞、2020年『土に贖う』で第39回新田次郎文学賞を受賞。他書に『鳩護』『絞め殺しの樹』(直木賞候補作)『鯨の岬』『清浄島』などがある。(新潮社HPより)

感想

やはや、これは中瀬さん、かなりの熱量を持って紹介されちましたよ!5時夢!でも紹介されていましたが、今、とても売れている一冊ですよね。お話を聴きながら、ずっと吉村氏の「熊嵐」が頭の中に浮かんでいたのですが、今回、中瀬さんもその作品と肩を並べるとおっしゃっていました。ってことは、相当、期待できますよ!「熊嵐」はトラウマになるほどの怖さがありましたよ。合わせて読み比べるてみるのも良いかも。「熊文学三昧」って感じですね(笑)

それでは、また来週!

 

ともぐい

ともぐい

Amazon

 

 

こちらもチェック!

5時に夢中!のエンタメ番付11月場所でも「ともぐい」は紹介されました。

www.readingkbird.com

★過去のラジオ棚はこちらです。

中瀬さんはこちらの番組でもエンタメ番付のコーナーをお持ちです。姉妹サイトうずまきぐ~るぐるで紹介してますので、合わせてお楽しみください。