嫉妬と階級の『源氏物語』』大塚ひかり著の紹介です。
ニッポン放送あなたとハッピー!2023年11月30日放送分
新潮社の中瀬ゆかりさんが番組内のコーナー紹介した本と、お話をざっくりまとめて載せていきます。 番組はこちら!radikoでも聴けますよ!
毎回、話題の本が登場!さぁ、今週はどんな本と出合えるでしょうか?早速見て行きましょう。
嫉妬と階級の『源氏物語』:大塚ひかり
放送内容
以下、番組内の話の要点になる部分を簡潔に載せています。
・著者は古典を題材にしたエッセイをたくさん執筆している。
・来年の大河ドラマ「光る君へ」でも注目されている紫式部の人生と源氏物語に秘められたメッセージを読み解いた非常に面白いスリリングな1冊。
・「階級と嫉妬」がテーマ。今にも通じるものがある。
・嫉妬にもこんな種類がある、嫉妬の博覧会。
・紫式部自身が階級に敏感な中で生きていて、どうして自分はこんな扱いを受けているのかと嫉妬を感じていた。(もっと自分は上にいたはずなのに...)
・それが筆を動かす原動力にもなっていた。
・落ちぶれ、成り上がり、それに付随する嫉妬がこんなに書かれた物語なんだと改めて認識。
・階級移動が一番起こるのは実は結婚。結婚によって上がったり下がったりする。
・人間のいるところには嫉妬は消えないもの。「光る君へ」を見る時にこの話を読んでいると、「これはこういう意味だ」とか、ドラマを読み解くのにものすごく役に立つと思う。
・大人の勉強本としても。
大塚ひかりプロフィール
1961年横浜市生まれ。古典エッセイスト。早稲田大学第一文学部日本史学専攻。『ブス論』、個人全訳『源氏物語』全六巻(以上、ちくま文庫)、『本当はエロかった昔の日本』(新潮文庫)、『女系図でみる驚きの日本史』『女系図でみる日本争乱史』『毒親の日本史』(以上、新潮新書)、『くそじじいとくそばばあの日本史』(ポプラ新書)、『ジェンダーレスの日本史』(中公新書ラクレ)など著書多数。趣味は年表作りと系図作り。(新潮社HPより)
感想
装丁を見て少しびっくり。なんと新潮選書だったのですね!私が知っている大塚さんの本はイラスト入りでちょっと面白いタイトルだったりしたので、これはちょっと意外。源氏物語を「嫉妬と階級」という視点から見ると、また新たな発見がたくさんありそうですね。来年の大河ドラマは紫式部の一生なんですね。これは観たい!吉高由里子さんが演じるそうで。来年は「源氏物語」がまたまた大ブームになりそう!ということで、予習する意味でも、この本は読んでおきたいです~。それでは、また来週!
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大塚ひかりさん、古典文学をとことん噛み砕いて様々な形で紹介してくれています。ハードルが高い古典文学の入口として最適。興味が湧きますよ!
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