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【王様のブランチ】呉勝浩さんインタビュー<法廷占拠 爆弾2>(2024年8月10日 )

 

王様のブランチで紹介された作家のインタビューをまとめて掲載しています。

 

 

法廷占拠 爆弾2

法廷占拠 爆弾2

 

インタビュー

呉さん:

もし続編を書くなら、必ずスズキタゴサクを出したい。スズキタゴサクは犯人として捕まって法廷に立って裁判を受ける。その裁判の舞台で事件が起こって、スズキタゴサクが巻き込まれるという展開は、なにかこれは書けそうな気がすると思った。

 

―――文字を読んでいるのに、映像を観ているかのように体がのけ反って、驚いた。読みながら声が出てましたよ。「え、わ、あー」って。

 

 

 

 

呉さん:

実際にスズキタゴサクの裁判中に事件が起こる。なんでこのタイミングじゃなきゃいけなかったという理由も欲しくなる。とにかく面白く書こうということだけ考えて書き進めていく。ある場面で今回の犯人の柴咲の計画がちょっと狂っていくところがある。計画通りにいかなくなる瞬間がある。

 

―――大きな展開何回もある。(読むのを)止められないんですよ。次にさらなる展開が起こるから。次に何が起こるのというワクワクが常に起こっている。

 

呉さん:

柴咲はスズキタゴサクに簡単に負けるキャラクターにはしたくなかった。実際どういう人間なのか、どういう過去をもっているのか、なんでこの犯罪を犯そうと思ったのか、そういったものを書きながら考える。逆にスズキタゴサクとは全く違う犯人像を作りたい。そのあたりは続編ならではの作り方だった。

 

今回は偉そうなことは言えないけど、うまくいったと思っています。あれを思いつけて、こういう構造か、自分自身が面白いって思って書けた。わーとか、あーとか、体を硬直させて読んでもらいたい。

 

* 続編からでも一気読みしてしまうノンストップミステリー小説です。

 

 

ひとこと

続編だからと尻込みしなくても良さそうです。でも、続編から読んでも必ず前作も読みたくなるとか。とにかく目が離せない展開が凄そうで一気読み必須。時間をたっぷり取って読書に挑もう。スズキタゴサクって名前、呉さんが何度も言うので覚えてしまった!読む前から登場人物の名前を覚えるっていうのも珍しい(笑)それでは、また来週。

呉勝浩プロフィール

1981年青森県生まれ。大阪芸術大学映像学科卒業。2015年『道徳の時間』で、第61回江戸川乱歩賞を受賞し、デビュー。’18年『白い衝動』で第20回大藪春彦賞、’20年『スワン』で第41回吉川英治文学新人賞及び第73回日本推理作家協会賞を受賞、’23年『爆弾』で『このミステリーがすごい!2023年版』国内編、「ミステリが読みたい!2023年版」国内篇で第1位に輝いた

気になる前作はこちら。どちらから読んでも面白さは変わらないらしいですよ!

爆弾

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