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【王様のブランチ】香坂鮪さんインタビュー<どうせそろそろ死ぬんだし>(2025年4月5日 )

 

王様のブランチで紹介された作家のインタビューをまとめて掲載しています。

 

どうせそろそろ死ぬんだし (宝島社文庫)

どうせそろそろ死ぬんだし (宝島社文庫)

インタビュー

 

―――この作品は二度読み必至ですよね。

 

香坂さん:

そう言っていただけると嬉しいです。

 

―――2度目でくっきり浮かび上がってくる感じがゾクゾクしました。

 

 

 

 

 

香坂さん:

探偵が活躍する昔ながらの物語を書きたいという思いがありまして、そう考えた時に、警察に出てこられたら邪魔だなと思って、人が病気でお亡くなりになったときには、警察は関与しないなと思いまして、それならば登場人物みんなもうすぐ亡くなるような設定にしたら警察が来なくても探偵が活躍するような物語を書けるんじゃないかというのが今回の着想となりました。

 

―――3日目の朝の出来事に驚きました。もう「え?」って声が出ちゃうほどびっくりしちゃったんですけれども、これは最初から決められていたんですか?

 

香坂さん:

全く決めていませんでした。

 

―――そうだったんですね。3日目を起点として後半と前半で物語がガラッと変わってしまう感じがしました。

 

香坂さん:

事件がひとつだけだとインパクトが弱いなと思いまして、とりあえずもう一人被害者が出しておくかと。ちょっとインパクトある人でと思って、もうひとつ事件を増やした。

 

 

 

 

 

―――後半にかけてはどんでん返しも起こるわけですよね。もう本当に楽しかったです。結末はどうやって考えられましたか?

 

香坂さん:

そこも書きながら考えたところがありました。

 

―――書きながら考えたと思えないほど、全体の構成と緻密さというか、最初と最後でつじつまが合う感じがすごく気持ちが良かったです。

 

香坂さん:

つじつまを合わせるのもすごく大変だったんですけど、読んでいるうちに違和感がないような全体の構成にすると心がけました。

 

* ちりばめられた仕掛けに、思わず2度読みしたくなるミステリーです。

 

 

ひとこと

2025年第23回『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリ受賞作とのことです。しかもデビュー作で受賞とは!!スゴイですよねぇ。本作は読んですぐ最初に戻ったいうくらい2度読み必至らしいですよ。ユーモアも溢れたミステリーとのこと。一体、どんな展開なんだろうと早くも興味がそそられます。それでは、また来週。

香坂鮪プロフィール

1990年、熊本県生まれ。大阪府在住。現在、循環器を専門とする特定機能病院に勤務。第23回『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリを受賞し、本作でデビュー。(Amazonより)